英語が話せない医者のせいで喰らったとばっちり


最近、よくニュースで訪日外国人旅行者が増えているとききます。

日本政府観光局(JNTO)の統計によると2012年に増加に転じて以降、右肩上がりとなっていて2016年には2000万人を突破しました。

僕は観光地でもない、東京の北多摩地区に住んでいるので実感はあまりないのですが、きっと観光地やビジネス街、学生街では「増えたなあ」と感じる方も多いのでしょう。



僕の場合は、留学生用の学生寮の近くの医療機関にいたこともあって、時々外国の方もケガや病気で来た際に対応することが多かったです。

どの地域から来た方であっても、対応する際の言語は日本語か英語でした。

まずは日本語がどれくらいできるのか、日本語での対応が困難であれば英語といった順番だったように思います。



僕が当時1番困っていたのは、ドクターの中には英語で対応できない人もいることでした。

医師法19条では「診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」と定められており、どの国から来てどの言葉を話している患者であっても、基本的には診察をしなければなりません(断ることができません)。

「正当な事由」に言葉を話せないが含まれるのか、についてどう解釈されるのかが焦点になると思います。

僕は医者でもなければ弁護士でもないので個人的な見解しか書くことができませんが、おそらく言語能力は正当な事由に該当しないだろうなと予想しています。

だいたい現代ではネットにアクセスさえすれば簡単にGoogle翻訳できてしまう時代です。

僕の知る限り「正当な事由」というのは、医師の専門外であるとか、その医療機関では設備が不十分で対応できないとか、診察待ちの患者を多数抱えていて医療機関が機能不全に陥っているとか、その医療機関のブラックリストに載ってしまっているとかです。

その医療機関のキャパシティを超えている(診察を受け入れた場合かえって患者の状態が悪化する危険がある)場合、患者が治療や病院運営を妨害する場合、という風に僕は解釈しています。



だいぶ話がそれましたが、医者が英語が喋れないせいで診察室に呼ばれたことが何度かありました。

リハビリテーション室からも呼ばれました。

ところが僕だって英語なんて日常会話くらいしか知りません。

診察室の中では問診、検査、処置、手術、薬、病状の説明、…といった特殊な説明や聞き取りを行うわけで、ただの事務屋には荷が重すぎました。

結局はみんなで知恵を出し合って、スマホ見ながら、どうにかこうにかコミュニケーションをとっていました。

多忙な医者と違って看護師さんだと英会話に通う、本を買って勉強するといった方もいらっしゃいましたが、どういうわけかその場には居合わせず。



事務もクラークも看護師もコメディカルも、英語を流暢に話せる・聴き取れる人が少なく困っているのが現実だと思います。

僕も時々訪れる外国の方にも対応できるようにと、当時1冊本を購入しました。

買ってからは持ち歩く、昼休憩中に黙読する、夜寝る前に音読、なんかをしていました。

僕の高2の時の先生は例文を暗記する指導をしていたんですが、夏休みの間に覚えるように渡された例文集を騙されたつもりで暗記してみたら、秋以降英語の成績が跳ね上がりました。

それ以来僕はなるべく単語や熟語だけで覚えるというより、文を覚えるよう意識しています。

僕が買って使っていたのはこの本です。







そのまま使える 病院英語表現5000 第2版 単行本 – 2013/10/15
森島 祐子 (著)
http://amzn.asia/6lbqq7d



単に僕が使っていたというだけなので、他の本との比較にはならないのですが少なくともこれはおススメできます。

患者への症状の問診の仕方だけでも、眼科系、耳鼻咽喉科系、歯科系、呼吸器系、心・血管系、消化器系、泌尿器系、男性生殖器系、乳房・女性生殖器系、内分泌・代謝系、血液系、筋・骨格系、神経系、皮膚系、精神・心理系と15の系統別によくある質問の例文が載っています。

もちろん問診は症状だけでなく、家族構成、生活習慣、個人情報についても例文が用意されています。

また「検査」「入院」「リハビリテーション」「医療福祉相談」、…などの章も設けられていて、医療機関の中の様々なシーンを想定した英語例文集となっています。

日本人に馴染みのない宗教のこと、単位の換算、数字の読み方にも注意が払われていて、かなり網羅されているんじゃないかなという印象を受けます。

医療関係の仕事の方、医療系を目指している方、東京オリンピックも控えますますの外国人増に対応していくために、1冊備えておくのもいいのかなと思います。

紹介した本に限らず、他にも類似の書籍はamazonで検索すれば出てきますしね。

あくまで道具であり手段ですし、合う・合わないがあるので、これよさそうと思った1冊でいいと思います。

どれがいいのかわからない、全部比較するのも大変という方のための紹介ですので。

来日する外国人にとっては、コミュニケーションがスムーズに取れて、安心して医療を受けられることが一番でしょうから、興味のある方は英語力を磨くのもいいんじゃないかと思います。



今回ブログ書いてて思い出したのですが、かく言う僕も「英語話すのが好き・楽しい」という気持ちより「英語やんなきゃな」という負担感の方が強くて、なかなか働きながら英語を勉強できていませんでした。

勉強ってどうしても工夫が必要になるんですよね。

気が向いたら勉強法についてまとめてみようかな。

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